2019年8月9日に公開されることが発表された実写版ライオンキング
実写版ライオンキングってなんやねん。”ベイブ”みたいな感じか?と思って見たら「なるほど。こりゃ実写版だわ」という控えめに言ってすんごい仕上がり。CGだかなんだかわからない。
夏休み中という事もあって混雑が予想されるし、動物たちが生々しくてアニメ版のイメージ崩されそうだから別に行かなくてもいいかなぁ。と思ってたんですけど出演する声優が豪華すぎて行かないわけには行かなくなってしまった。
・ドナルド・グローヴァー(Donald Glover)シンバ役
俳優、脚本家、ラッパーとして活躍している表現者を煮詰めたようなマルチプレイヤー、日本で言うところの北野武。音楽活動はチャイルディッシュ・ガンビーノ(Childish Gambino)名義で活動している。このサイトは音楽を扱っているのでチャイルディッシュ・ガンビーノと紹介する方が自然ですね。
・ Childish Gambino ”This is America”
黒人男性が奏でる軽快な音楽にノリノリで踊るガンビーノ、ゆっくりと踊りながら近づき黒人男性の後ろにたったかと思えば、いきなりその男性を射殺。そして「This is America」と歌いだすのだ。このアメリカが抱える社会問題を痛烈に炙り出したMVは1ヵ月で2億回以上の再生回数を叩き出し、ネット上でも様々な反響や憶測を生んだ。銃声が暗転のような効果を生み、聖歌隊の清々しいゴスペルが一転して全体がベース主体の暗い雰囲気に変わる。この「This is America」という曲が社会に与えた影響のように毒と薬が同居する素晴らしい曲とMVだ。
チャイルディッシュ・ガンビーノは2011年にリリースした"camp"から3枚のアルバムを出しておりグラミー賞も受賞している。HIPHOPシーンのど真ん中から大きく外れた所からキャリアをスタートさせたチャイルディッシュ・ガンビーノだが、今やもっとも注目すべきアーティストの一人だろう。今年出演したコーチェラ 2019では観客とマリファナの回し吸いをしている様子がSNSで話題になってたけど、最高にクールだった。(コーチェラはマリファナが全面解禁されたカリフォルニアで行われている。もちろん日本ではダメなもんはダメだからな。)
しかし残念ながらチャイルディッシュ・ガンビーノとしての活動を中止するらしい。
”次のアルバムが最後になる”とチャイルディッシュ・ガンビーノは発言している。これだけ世界を騒がせ影響を与えあっさりと引退宣言。一貫して流行りのHIPHOPシーンに縛られなかったチャイルディッシュ・ガンビーノらしい幕引き。声優を務めるライオン・キング含めアルバムの次回作、俳優としてのドナルド・グローヴァーの今後の活躍がすごく楽しみ。
・ビヨンセ(Beyoncé)ナラ役
もはや説明不要、正真正銘のスーパースター。ディーバの頂点を極めた超人的シンガー。最近の私生活では夫のジェイ・Zの資産が約1100億円に達するというHIPHOP界で初の偉業を成し遂げるという夫婦揃ってのスーパースター。スーパーセレブ。まじでビヨンセは生ける伝説と言っていいレベル。
アニメ版のライオンキングをなぞるのであれば、当然エルトン・ジョンが作曲した"Can You Feel the Love Tonight"をチャイルディッシュ・ガンビーノとビヨンセが歌うはず。映画の内容や映像美よりも、ここがあるかどうか方が僕は楽しみな所である。この二人の歌を期待せずにはいられない。