ニガミ17才
・元嘘つきバービー岩下優介(gt/vo)を中心に平沢あくび(key)、小銭喜剛(dr)、イザキタツル(ベース)で構成される4人編成のバンドである。
嘘つきバービーではベースを弾いていた岩下優介がギターに持ち替え、サウンド的にもポップに一新されたバンドと言えばいいだろうか。根底にある岩下の感性、世界観で大衆ウケギリギリを狙ったような中毒性のあるサウンドが特徴。
ハッキリ言えば好き嫌いの別れるバンドではあるが是非一聴してみてほしい。
ニガミ17才 ”ただし、BGM”
ーー圧倒的な世捨て人感
嘘つきバービーの頃から言える事だが言うなればワケガワカラナイ。似たような音楽性のバンドはいくつかあるもののカテゴライズ不能な正体不明の音楽で乗せてきて気がつけばこの動画を開いている中毒的作用がニガミ17才のもつパワーである。
フィルの多いリズミカルなドラム、うねうねウゴメクベースにカッティングギターが乗り、さらに岩下の経とも思える歌詞の殴打の連続。あくびとのユニゾンで「BG BGM」と囁かれる小気味の良さ。まじでワケガワカラナイッス。。
もともと平沢あくびとは飲み友達という繋がりからバンド結成にいたったという岩下だが、完全に正解。
好き嫌いの別れる事は間違いないであろう岩下の作る音楽をビジュアル面も含め、より一層リスナーに届きやすく押し上げたと言っていいだろう。
何と言っても特筆すべきは岩下優介が放つ世捨て人感ではなかろうか?だってこんな人いるか?
たとえば日本ではタトゥー文化はまだまだ根付いていない。タトゥーに対する偏見の目、ネガティブなイメージはついて回るものだがタトゥーを入れているアーティストは数多く存在する。
中でもヒップホップ界隈の入れ方は凄まじいものがある。服では隠せない首や顔に入れているラッパーすら存在する訳だ。
それはもちろん音楽で勝負する覚悟や思い入れあってのものでアーティストとして自然な事だろう。
だが見た目だけでいえば世捨て人感がすごい。確固たる信念を感じちゃう。
では岩下優介はどうだろうか?
ノータトゥーだ!
ノータトゥーで内面からにじみ出るものだけで世捨て人感を演出しているのだ。かっこいいだろ!?
言っておくがこれは否定的な意見ではない。まさに音楽をつくるために生まれてきた稀代のミュージシャンだと言いたいのだ。
そして彼の発想、センスを支える手練れのリズム隊とバンドのアイコン的存在平沢あくびの予測できない化学反応はこれからも目がはなせないのは間違いない。